Yamagata YIDFF 山形国際ドキュメンタリー映画祭2023 山形に出かけました

 10月8日から13日まで山形に出かけ滞在した。山形国際ドキュメンタリー映画祭2023(10/5-12)の後半を観客として参加したのだ。会社員生活を終えたので、今まで参加したことがない表彰式とその翌日の受賞作の再上映まで初めて参加できた。前半見落とした作品を再上映で見るという目論見でした。ちょっと最終日辺りは疲れを改めて感じました。今まで前半から参加して表彰式の日ぐらいに帰るパターンでも滞在最終日は疲れていたので変わりはないのだが、だんだん若くなるわけではないのは当然として、加齢によりより一層疲れた感じではある。会社員時代は、会議の主催者になってしまい予定を変更してホテルを1日前にチェックアウトしたことや仕事が終わらず予約の当日に山形に行けずに翌朝山形に着いたことなど1泊分を無駄にしたことも過去の思い出ではある。今なら山形からリモート会議などで対応できたかもしれない。時代は変わるのだ。

10月8日

新幹線で山形に着いて、ホテルにチェックインの後、山形市民会館で1本映画を見る。

アンヘル69

このタイトルはソシアルネットワークのアカウント名が映画のタイトルである。名前の後に番号が付いているアカウント名、インスタグラムで最近よく見かけますね。死亡して棺桶に入れられ、車で運搬中のアンヘル69が画面で示される。映画を作るオーデションでインタビューされる人々がその後どうなったのか、メデジンという麻薬組織で悪名高い町での物語が語られる。「幽霊とのセックス」というものがナレーションに出て来るが、何かの比喩、暗喩、隠喩ですかね。棺桶に入っている人は本当に死体なのであろうか?


10月9日

中央公民館ホール(アズ七日町6F)に行き、「三人の女たち」を見る。

三人の女たち

時々ほほえましい笑いが客席から起こる。女性ばかりのウクライナの村であるが、タイトルの3人の女とは誰なのだ。農家の女性と節足動物の研究者の女性と郵便局の女性かな。冒頭で撮影を拒む農家の女性がメインかな。撮影のメンバーはドイツ人であり、越境の外国人が撮影するわけであるが、映画が進むにつれて村、村人たちとなじんでくることが判る。


午後は、市民会館大ホールに移動する。山形駅前のラーメン渓流で味噌ラーメン1100円を食べる。インフレ、材料費高騰の1100円なのか、でも納得の分量の味噌ラーメンでした。

あの島

フランス語だね。手持ちカメラなのか、カメラが揺れて映像が揺れるシーンが冒頭にある。臨場感が出るかな。モントリオールに旅立つ一人の女性と島でさよならパーティをする仲間たちを描く映画中映画かな。「何かが見える」などと言う「気狂いピエロ」を連想してしまった。

東部戦線

ウクライナでの戦争の様子を描く。インタビューを受けて語る人々が饒舌ですね。砲撃の音とか銃弾の音が生々しい。インタビュー自体は冷静に語られていた印象でした。

言葉の力火の娘たち

前説で、ペドロ・コスタから上記の順番で上映することと字幕が小さいから視力に自信のない人は前で見るように説明された。「言葉の力」が誰の作品であるかの説明が無かった。映画に詳しい人なら当然知っているでしょうということかもしれない。見ていて、画面のつなぎ方とか音の処理みたいなものが、ゴダールっぽいなあと思っていたら、ラストクレジットでゴダールと表記されていて納得しました。だてに映画を何年も見ていないわい。ちょっと嬉しかったかな。映画的記憶だね。「火の娘たち」は、ペドロ・コスタの作品である。いきなり左、中、右の3つの画面が出て来る。左と右は何か動いている。真ん中はあまり動きがない。3画面なのね。Three screensというかTriple écran、トリプル・エクランだね。3人の娘が3画面で描かれるというところですね。画面が小さいから字幕だけ大きくするのは不自然ということで字幕も小さいのね。上映後、クリス・フジワラの解説を聞く。何となくわかったような気になるね。

10月10日

絶唱浪曲ストーリー

この映画とは関係ないが、浪曲の寄席木馬亭と言ったら、「木馬亭ならいざ知らず」というフレーズで私は覚えた。「トンデモ落語会」という落語会でも客として行ったことがある浅草木馬亭が出て来るのだろうと期待して見ました。出てきました。

冒頭から、チンドン屋をやっている主人公が出て来る。浪曲師にも弟子入りしているというがちょっと肩透かしされたとを感じる。弟子とその師匠の芸の引継ぎ、伝承の物語なのね。

以前だと、東京、横浜で見ることが出来る映画は優先度を下げて、この山形で見ることから外すのが私のスタンスだったのだが、今や銚子の住人である。ここで見るチャンスを逃すとどこで見ることが出来るのだということになった。

地の上、地の下

ミャンマーの少数派民族カチン族の女性たちのドキュメンタリーで、ダム建設に反対する運動を描く。隣の中国が関わる。水力発電で得た電気を中国で使いたいということで中国が関わっているのね。画面に地図が示されたりしてかなり説明的であるが、面白く見ました。少数民族というのがキーワードなのかね。

風が肉体を破壊する

モノクロの画面に、登場人物が舞踏しているのか?良く判らない。上映後監督さんが「良く付き合って最後まで見てくれた」と観客をねぎらってくれました。Dystopiaがキーワードなのね。こんな映画は判らん。

10月11日

揺れる心愛しきソナ

「Dear Pyongyang」の監督さんなのね。山形映画祭で上映されたのは2005年のようですが、おすぎとピーコのおすぎが劇場のミューズに応援に来ていたことと共に上映を見たことを覚えている。「揺れる心」は、在日朝鮮人の女の子が、本名を名乗るかどうかの揺れるこころを描くテレビドキュメンタリーでした。監督自身がレポーターでちょこっと出て来る。「愛しきソナ」は、北朝鮮にいる監督の姪っ子のソナを中心にした彼女の家族の物語だね。「Dear Pyongyang」に出てきたお父様も再登場する。同じ時期の撮影らしいです。タイトル通り、愛しいソナちゃんでした。

白塔の光

何か不思議な映画だった。幼いころに別れた父親との再会も描かれるが、再会のシーンの前後が描かれるが、再会そのもののシーンはない。ところどころ意味が解らないシーンがあって面白い。

表彰式&リスト

「リスト」映画作家モフセン・マフマルバフと一家が、アフガニスタンから殺される可能性の高い芸術家、映画人を、処刑される可能性の高い優先リストを作成しつつ、それを改訂しながら、脱出を助ける姿を描く。マフマルバフが指令を出している所とアフガニスタンとが交互に出て来る。早すぎて良く判らぬところはあるが、選ばれてリストに上がった人々は脱出できるのだろうか。命が無くなる順番という理由で優先順位をつけていいのだろうかという議論はあるでしょうね。

表彰式:以前マノエル・ド・オリヴェイラ監督の「訪問、あるいは記憶、そして告白」が見たくて出席した開会式は2015年の事だったが、この開会式よりは今回の表彰式の方が面白かった。開会式、表彰式を目当てに来る方は少ないと思いますがね。

10月12日

入選作品の再上映です。初めてこの再上映の場にいることが出来た。でもつかれました。シリアスに政治や社会の矛盾を描いたものが多かった気がします。例年通り、映画と飲酒に明け暮れた映画祭になりました。フー疲れた。

ある映画のための覚書

我が理想の国

ベイルートの失われた心と夢&負け戦でも


映画の合間、2時過ぎに、おやつ屋さんで、「どんどん焼き」(ソース:280円)と「焼きそば小」(220円)をお店で食べて昼食です。500円の昼食です。4年ぶりにサービス券にスタンプを押してもらいました。4年前同じ組み合わせで店で食べたなあ。小麦粉を焼いて箸を中心にしてロールにする。中に魚肉ソーセージの1片と海苔が付いている。ロールについている箸を抜き、新たな箸を使って食べる。焼きそば共に美味しゅうございました。

「どんどん焼き」というと銚子にも同じ名前の食べ物があって、小麦粉を薄く延ばして焼いたおやつのようなものであるが、子供のころ友人が買って食べていたのを覚えている。私自身は食べた記憶がない。銚子の「どんどん焼き」を出すような店は限り限られているが、今度銚子でも食べてみようかな。ところ変われば品変わるというやつですね。


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